事業を安定成長させるために大切なのが、リピーターを一人でも多く増やすこと。リピーターが重要である理由、増えない原因、そしてリピーターを増やす方法の3項目を順に説明します。
創業直後は顧客すべてが新規獲得対象。商品やサービスの認知を拡げて、価値を感じてもらうことで売上につながるため、最初の購入までのハードルはどうしても高めになります。
その点、リピーターは商品やサービスをすでに知っていて、何度も購入してくれる層。マーケティングコストをあまりかけなくても売上が立つので、一度顧客になってもらったら、できるだけ多くの人にリピーターになってもらうことが重要となるわけです。
経済学者による「パレートの法則=80:20の法則」はこのリピーターの重要性にもあてはまるとされ、「ビジネスの売上は2割の優良顧客が8割の売上を生み出す」といった考え方もできるほど。リピーターが増えなければ原因を調査して、リピーターを増やすための施策を打つ必要があります。
リピーターが増えない原因として象徴的なパターンを2つ紹介します。
ありがちなのが新規顧客に対して、その後は何のフォローもしていないパターン。それでも商品力が高ければリピーターとなってくれる可能性はありますが、一度顧客になってくれた人に対して定期的にリーチするための仕組みがなかったり、運用の決め事がなければ、せっかく新規獲得した顧客を放置してしまう結果になります。
店舗ならテナントビル、ネットショップならAmazonや楽天などをイメージしてみてください。顧客の中には自分が購入したにも関わらず、テナント企業・店舗のことは忘れてしまうケースもあります。この場合、店舗やネットショップとしての自社のブランド認知がされていない状態なので、なかなか次の購入機会に結びつかなくなってしまいます。
リピーターを増やすには、目的を明確にしてその施策を実施することが重要。その代表的なものを3つに分けて紹介します。
オンラインサービスなら購入履歴などを活用することもできますし、会員制にすることも難しくはありません。
実店舗の場合、ポイントカードや会員証を用意する方法もあります。また、SNSアカウントのフォローを募ると運営の手間もかからず、リピート施策もしやすいでしょう。
リピート促進の施策で一番効果が見込めるのは、顧客にインセンティブを提供すること。クーポンやプレゼントなどはある種の割引きや販促費にはなりますが、即効性が高い施策なのでコンバージョン率などによる販促効果の測定がしやすいのもメリットです。
また、役立ち情報やノウハウ、そして起業家としての思いなどを公式サイトの記事やメルマガで発信するのもいいでしょう。必ずしも即効性があるとはいえませんが、ファンになってもらうという意味では即物的なインセンティブより結果につながることもあります。
会員属性や購入履歴、公式サイトのアクセスログなど、顧客のニーズをできるだけ正確に把握するために、日々のデータ解析は不可欠。無料・有料含めてマーケティングツールなどを使えば、一般的なデータ解析は専門知識がなくてもできます。
また、リピート促進施策を実施したら、その効果と要因などを分析して、次回にフィードバックしましょう。
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