営業に長く携わっていた方であれば、「利益率と粗利率の違い」についてご存じだと思います。ここで改めて、利益率と粗利率の違いを説明します。
利益率とは、利益を売上高で割ったものです。一例として、1,000円で販売する商品の利益が200円の場合、この商品の利益率は、200円÷1,000円×100=20%ということになります。
利益率は、効率よく利益を得ているかという指標です。会社の収益性を評価する際には、単純に利益額だけで判断するのではなく、売上高や投資資本に対しての利益の比率(利益率)も重視されます。
ひとくちに利益といっても、大きく5つの種類にわかれ、それぞれの額が異なることがあります。利益額が異なれば、当然、利益率も異なります。ここでいう5種類の利益とは、次の通りです。
これらはすべて利益ですが、利益額はそれぞれ異なります。
上記のなかで、(1)売上総利益のことを「粗利」といいます。つまり、粗利とは、売上高から仕入原価などを差し引いた収益のことです。そして、その粗利を売上高で割ったものが「粗利率」です。
では、なぜ粗利率が重要な指標といわれるのでしょうか。
会社経営には、人件費や管理費、光熱費などさまざまな経費がかかりますが、この経費はすべて粗利から支払われます。会社として利益を出すには、こうした経費よりも粗利のほうが多くなければなりません。粗利率が高ければ純利益を増やせますから、新規事業を始めたり広告費用を増やしたりといった施策が立てやすくなるのです。
また、粗利率は商品やサービスの原価以上の「付加価値」ともいえます。粗利率の高い商品やサービスは、付加価値の高いということです。これが、競合他社との競争力の基準になります。社外の人からみれば、粗利率が自社の価値や能力を見極める指標にもなるのです。
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