ターゲット設定は間違っていないか、実際に買ってくれる人はいるのか。
事業にあたっての不確定要因を低リスクで検証できるテストマーケティング。その重要性は何なのかを解説するとともに、実施手法や注意点などを紹介します。
テストマーケティングを実施することのメリットは主に以下の3つが挙げられます。
テストマーケティングはサンプリングやモニタリングと違って、消費者自らの意志で購入してもらうもの。規模や期間、地域などを限定はしても、実際に販売をするので、売れる売れないのシビアな評価が下されます。実際の顧客から意見をもらったり、購入後のレビューをしてもらうことで、商品や販売に対する客観的判断にもなるでしょう。
テストマーケティングの場合、物品なら手始めに小ロット作ってみる、店舗なら短期利用できる施設を借りる、といったミニマム規模で事業をスタートすることができます。反応がよければ本格化すればいいですし、反応がよくなくても大量在庫や物件家賃といったリスクを背負わなくても済みます。
マーケティングリサーチした上でのターゲット設定であっても、実際に販売をしてみると想定と異なるケースもあります。実店舗なら地域性や時間帯も影響しますし、オンラインならリーチ方法による違いも無視できません。潜在顧客へのリーチから購入まで、小規模でもターゲット属性がどうなっているかを把握できれば、マーケティング戦略全体にフィードバックできます。
テストマーケティングの実施方法はオンラインとオフラインとに分けて説明します。
独立1年目のテストマーケティングだと、ECサイトを立ち上げたりSNSアカウントを作ったとしても、テスト段階で想定ターゲットを必要数集客するのは困難。そこで検討したいのがクラウドファンディングです。開発中からPRできますし、完成前に反応を確認することもできます。
リピート購入が見込める商品やサービス、オンラインサービスで無料と有料のレイヤーがあるサービスなら、モニタリングやインセンティブ付きのキャンペーンでリーチを拡げてもいいでしょう。
実際の店舗で短期販売する場合、商品だけでなく接客も含めた評価を得ることができます。ただし、ターゲットは立地に大きく影響するので、条件に合う場所を探す手間はかかります。
クローズドな会場を借りてテストマーケティングをするケースもあります。この場合、調査会社などを介して、ターゲットとする層を必要人数集めてもらうのが前提。実店舗に比べると、個々に話しを聞きやすい傾向もあります。
テストマーケティングは売上を伸ばすことよりも、ターゲット層とのマッチングを検証することや、実際の顧客の反応や意見を得ることの方が重要。テスト前には仮説を立てて、検証項目をすべてチェック、売れた理由・売れない理由なども把握したいところです。
また、モニタリングやサンプリング調査のサービスを利用する場合、意見を聞くという意味では有効ですが、登録会員が試供品好きといった特殊要因が加わってしまう可能性もあることは憶えておきましょう。
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