「起業」と似た言葉に「開業」や「独立」という言葉もあります。どれも同じだと思われがちですが厳密には違う言葉ですから、それぞれの違いについて説明します。
起業・開業・独立の違いをわかりやすくいうと、起業が「法人として事業を起こす(興す)こと」、開業が「個人が新しく事業を始めること」、独立は「会社を辞めて組織に属さないこと」と解釈されることが多いです。
起業とは、事業を法人化する際に使われる言葉です。広義には、「創業」または「スタートアップ」も起業と同じ意味があります。
ただ、創業の場合は「創業○周年」など、過去に事業が始まったことを指すことが一般的です。また、スタートアップはベンチャービジネスにおいて使われることが多く、今までになかった革新的な分野の事業を起こすケースなど「新規事業を始める」という意味で用いることもあります。
開業とは、事業や商売を新しく始めること、または事業や商売をしていること(進行中の意味)を指します。
一見すると起業と同じように聞こえますが、起業は事業を法人化することに対して開業は個人が新しく事業を始める際に使われることが多いです。明確に定義されているわけではありませんが、個人が事業を始める際には税務署に「開業届(個人事業の開廃業届出書)」を提出することから、個人事業主として事業を始める際には「開業」を用いるようになったといわれます。
この考え方から、ベンチャーでも個人事業主として始める場合は「開業」を用いることになりますが、まったくの新規事業を始めるベンチャーに対して、開業は既存ビジネスを始めることに用いるケースが多いようです。たとえば、医師、弁護士、司法書士、税理士、コンサルタントなどの個人事業主は「開業」として扱います。
一般的に、独立には「他に頼らない」という意味があります。転じて、ビジネスにおける独立とは、会社を辞めて組織に属さない状態を指す言葉です。
独立した先に「起業」または「開業」があるため、「起業・独立」や「独立・開業」といった組み合わせで使われるのが通例です。ただ、起業や開業をひとまとめにして「会社や組織を辞めて自力で事業を営む」という意味も、独立に含まれる場合もあります。
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