起業家・事業家・経営者の違いは？

「起業家」「事業家」「経営者」など、事業を営む人にはいくつかの呼び名があります。それぞれの違いについて確認していきましょう。

起業家・事業家・経営者の違いについて、明確な定義はありません。一般的には、起業家が「事業を起こす（興す）人」、事業家が「事業を大きくする人」、経営者が「すでにある事業を営む人」と解釈されることが多いです。

起業家とは
「事業を起こす（興す）人」

起業家とは、事業を法人として始める人を指す言葉です。スタートアップやベンチャー企業などで、事業を始める場合によく用いられます。

英語では「entrepreneur（アントレプレナー）」と呼ばれますが、世の中にない革新的な商品・サービスを追求して事業を起こすケースが多いことから、「risk taker（リスクテイカー）」と呼ばれることもあります。

なお、起業家は厳密にいうと複数人で事業を起こす場合に使います。個人で事業を起こす人は「個人事業主」と呼ばれることが多いです。

事業家とは
「事業を大きくする人」

文字通り「事業を行う人」が事業家です。事業の計画から管理・遂行までに携わる人で、例えば、会社の規模を拡大するため買収やM＆Aなどを指揮する人も事業家と呼ばれます。このため、「会社を大きくする人」という解釈もあります。

なお、起業家が事業を大きくすれば「事業家」と呼ばれることもあるようです。この解釈だと、スタートアップから事業を拡大した中小企業の経営者も、事業家といえます。

事業家に似た言葉として「実業家」があります。実業家は狭義の意味で、「生産・流通・販売の実業で事業を行っている人」を指し、主に農業や工業、水産などの分野で呼ばれることが多いです。

経営者とは
「すでにある事業を営む人」

経営者は、会社を経営している人のことです。起業家が、起こした事業を法人化して経営すれば「経営者」となりますが、中途入社した人が社長に就任した場合も「経営者」になります。組織のトップに立つ人であれば経営者であり、事業に直接携わらなくても経営権を持っている人も「経営者」と呼ばれるのです。

経営者は、「代表取締役社長」「CEO」といった呼び方もありますが、これは肩書であり、起業家や実業家が用いることも可能です。

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